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金融業界の書籍おすすめ3選【金融危機をメインに】

金融業界に身を置いている人間としてはたとえ仕事がきらいでもある程度の自己研鑽が残念ながら必要で、休みの日を削って知識を深めている人も多いかと思います。

知識を習得する本としては個人的には壮大すぎる内容ではありますが、私が今まで読んだ中で印象に残ったものをご紹介したいと思います。

全て2008年に勃発した金融危機が題材になっています。やはり危機から学ぶというのは個人的には重要だと考えます。

一点難点があり、どれもかなり読み応えがあります。訳本でもあるので少し頭に入りづらいです。でも読む価値はあると思います。

Contents

主に金融危機での投資・運用状況を書き記したものを中心に

私の年齢もあるのですが、金融キャリアの中で忘れられないイベントの一つがリーマンショックでした。

この世の終わり感が漂っていた感じですが、そのような中で成功していった同業者はどのようなことを考え行動したのかを書き記したものです。

歴史は必ず繰り返します。人間は中々学習しない生き物ですがそれでも過去に起こったことの理解を深めることは経済の一部を担っていると思うと重要であると考えます。仕事は嫌いですが。

ブラックストーン

泣く子も黙る超エリート集団を擁する投資会社です。

今のところ世界最強と言ってもいいかもしれません

元リーマンブラザーズのシュワルツマン氏が率いる同社はLBOの歴史を塗り替えていき、今ではPEだけでなくとてつもない規模の不動産を投資しています。

投資運用業界に身を置いている人たちにとってはブラックストーンという集団はどこか畏敬の念をもってしまいますがもしこの本を読んで興奮する人がいるならブラックストーンに身を置いてチャレンジすることをお勧めします。

史上最大のボロ儲け ジョン・ポールソンはいかにしてウォール街を出し抜いたか

リーマンショックで阿鼻叫喚の世界の中、何千億という桁違いの収益をたたき出していた投資会社があります

ポールソンファンドというファンドです。それほど大きくなかったヘッジファンドでM&Aの裁定取引を行っていた会社ですが、ふとしたことからサブプライムローンに目を付け暴落に大きく張ります。結果は大成功。

みんなが2000年代後半、受かれている中でどのようにほころびを見つけ、当時専門でなかった分野で暴落に大きくベットする手法も手探りで見つけるという、ある意味ギャンブル、見方によっては未踏の境地を切り開く起業家にさえ見えます。

非常に興味深いのは、ポールソンファンドはサブプライムで特大ホームランを打ったあと、金投資に目を付けそこでもヒットを飛ばします

ただ、その後のパフォーマンスは余り芳しくなく、それだけが理由ではありませんがファンドという形で資金を顧客から預かって運用することを去年終了しており、ファミリーオフィスとして自身の資産のみを運用しているという状況の様です。もちろん莫大な資産が残っているのでキャリアとしては大成功ですが、それでも運用の栄枯盛衰を見てる気がするのは私だけでしょうか。

危機と決断(上下巻)前FRB議長バーナンキ回顧録

2021年3月現在では前々FRB議長となりましたが、金融危機開始前から開始後の状況が生々しく描かれています。

経済の番人としてどのようなことを考え、どのような施策うち未曾有の金融危機に立ち向かっていったのかが興味深く書かれています。

歴史は必ず繰り返します。

その時間違いなく参考になるのは、前回の危機時にはどのようなことが起こり、一定程度の経済をコントロールできる立場の機関はどのような行動をとり経済・金融システムの回復に腐心していったかを知ることは大いに有意義であると考えます。

実際今回のコロナでは金融危機には現在至っておりませんが、まさにリーマンショック時に取ったFRBの行動を踏襲し、金融危機を未然に防ぐ形となりました

リーマンショック時を大きく上回るペースと規模で金融緩和を行った結果金融危機を防ぐことが現状できています。若干過剰流動性やその他副作用はありそうですが、間違いなく前回の危機対応が活きています。

上下巻合わせるとかなり読み応えありますが時間をかけて読む価値は十分あるかと思います。

番外編(映画)

サブプライム投資について、映画も良くできています。

マネー・ショート 華麗なる大逆転

本だと余り頭に入ってこない方は映画をお勧めします。

リーマンショックがどのように起こったのか、サブプライムローンを裏付け資産とした証券化商品がどのようにして爆発し、その爆発を予見してどのような投資を行ったのかそれぞれの投資家(投資会社)のドラマを非常にわかりやすくかつエンターテイメント性を持たせています。

ブラッドピットがちょい役で出演しています。

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